聖書のことば 2023年2月

わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります。

ヨハネの手紙1章10節

神は私たちの目には見えません。その「神がわたしたちを愛して」いる、そのしるしとして「御子をお遣わしになりました」。「御子」とはイエス・キリストのことです。そして、「わたしたちの罪を償ういけにえとして」とは、ちょっと難しいことを言っているように聞こえます。なぜなら、罪と聞くと私たちは道徳的な罪や、あるいは法を犯す罪を想い浮かべるからです。しかし、聖書の原文だと罪とは「的外れ」を表し、「神から離れること」を指します。

私たちはこの世で生きるときに、自分の能力を発揮して自己実現したいという想いを持ちます。一方で、聖なるものに心が向くときもあります。このふたつの間で揺れ動く存在こそが人間です。

「罪を償ういけにえ」としての「御子」とはどういう意味でしょう。神から離れている私たちが聖なる神に繋がることができるために、イエス・キリストが十字架にかけられたことを伝えています。

先行した愛のしるしとしてのイエス・キリストの誕生とその十字架。その二つによって「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して」いるとこの手紙の著者は言うことができるのです。

園長牧師 佐野真也

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