種は良い土地に落ち、芽生え育って実を結び、あるものは三十倍、あるものは六十倍、あるものは百倍にもなった
マルコによる福音書4章8節
このイエス様のことばは、「種をまくひとのたとえ」のなかにあります。ひとが種をまくときには4つのケースがあります。このたとえによって、神の国とは何かをあらわそうとしています。
- ある種は道ばたに落ちて鳥に食われてしまう
- ある種は石だらけのところに落ち、すぐ芽を出すが根がないので日に焼けてかれる
- ある種はいばらのなかに落ち、芽を出してもいばらにふさがれて実を結ばない。
- ある種は良い土地に落ち、育って実を結び、30倍、60倍、100倍にもなる。
このイエス様のおはなしのきき手は農民たちです。確かに、たくさんまかれた種のうちには、最初の3つのように、実らない種があるのも事実です。「このことは、農民であるあなたたちは一番よく知っているだろう」イエス様はそう考えて、このたとえ話をしたことと思います。
そして、実らなかったのはたった、この三粒の種だけだった。他の大部分の種は良い土地に落ち、元気に芽を出し、成長し、豊かな実を結んでいく。
この聖句は、これまでさまざまな解釈がされてきました。たとえば良い土地とは教会であり、教会のほかに救いはない、というような考えかたです。 しかし、イエス様のいう神の国とは、むしろ、豊かな収穫や恵みにほかなりません。確かに、たまたま落ちた場所が悪くてみを結ばない種もなかにはあるだろう。しかし蒔かれた種の大部分は立派に成長し、実を結んでいる。イエス様の語られた神の国とは、農民がだれでも体験している、そのような豊かで楽しい収穫のことなのです。
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