主よ、朝ごとに、わたしの声を聞いてください。
詩編5編4節
詩編5編は「嘆きの歌」と言われますが、「朝の祈り」と言うこともできます。直前の2節を観てみると明らかです。
「主よ、わたしの言葉に耳を傾けて/つぶやきをを聞き分けてください。
わたしの王、わたしの神よ/助けを求めて叫ぶ声を聞いてください。
あなたに向かって祈ります。」(詩編5:2~3)
この「つぶやき」と「叫ぶ声」によって表されているのは、歯ぎしりのような抑制した感情、そして、声を発したとしてもうめき声のように言葉にならない音にすぎません。つまり、この祈りは、真剣で、悲痛な叫びなのです。
人は取り繕いようのない現実に追い込まれた時、「わたしの神よ」、と神に思いを馳せるのでしょう。この詩人は朝、心を注ぎだして祈っています。
しかし、この詩人はこの祈りのなかで、最後には神からの応答を得て、隣人のために祈ることができるようになるのです。
「あなたを避けどころとするものは皆、喜び祝い/とこしえに喜び歌います。
御名を愛する者はあなたに守られ/あなたによって喜び誇ります。
主よ、あなたは従う人を祝福し/御旨のままに、盾となってお守りくださいます。」(詩編5:12~13)
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