隣人を自分のように愛しなさい。
ルカによる福音書10章27節
マタイによる福音書とマルコによる福音書とルカによる福音書は、共観福音書と言われます。共通の出来事が多く描かれ、その表現も似ているからです。
今月の暗誦聖句、ルカによる福音書10章27節は、ある律法学者による、イエス様からの質問への正しい答えとして述べられていますが、マルコによる福音書では、イエス様自身の言葉として、「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」(12章30節)、「隣人を自分のように愛しなさい」(31節)と記され、そしてこの2つが最も重要な掟だとイエス様は言われます。キリスト教が愛の宗教だというゆえんがここにあります。
「自分のように」とは「自分を愛するように」ということです。そうすると、「自分を捨てて人を大切にするように」、とイエス様が言っているわけではないことがわかりますし、隣人を愛するとはどうすればよいのかがとても明快になります。
さて、ここで「自分を愛する」を「自分を愛さない」に裏返してみて考えてみたいと思います。「自分を愛さない」人は、自分を大切にできない人です。自分を大切にできない人は、人を大切にすることも難しいかもしれません。自分を大切にするように隣人を大切にする人に、私たちもなりたいものです。
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